洗面台の下が濡れている、排水口から水が滲み出ている、使用中に床が湿ってくるなど、洗面台の水漏れは突然起きやすいものです。放置すると床材の腐食やカビの原因になるだけでなく、階下への浸水といった大きなトラブルに発展する可能性があります。
原因は、排水トラップのゆるみ・パッキン劣化・給水ホースの破損などさまざまで、自分で対処できる場合もありますが、状況によっては業者への依頼が必要です。
本記事では、洗面台の水漏れによくある原因や確認ポイント、修理方法、プロへ依頼すべきケースを解説します。初めての方でも判断しやすい内容にしていますので、水漏れにお困りの方はぜひお役立てください。
まずは洗面台の水漏れの原因を見極めよう

洗面台の水漏れは、蛇口なのか、排水口なのか、収納内部の配管なのかで対処方法が大きく変わります。まずは「どこから漏れているのか」を見極めることが重要です。
ここでは、水漏れが起きやすい3つの箇所を取り上げ、「症状」と「主な原因」を見分けるポイント解説します。
蛇口まわりからの水漏れ
蛇口まわりの水漏れは、洗面台で最も多いトラブルです。見極めのポイントは「どこに最初の水滴が現れるか」です。まずは水が溜まる位置や漏れるタイミングを細かく観察しましょう。
| 水漏れの症状 | 主な原因 |
| レバー根元に水が溜まる 蛇口の付け根から水が伝う 未使用時でもポタポタ落ちる |
カートリッジの劣化 パッキン摩耗 本体金属の腐食 亀裂固定ナットのゆるみ |
レバーの根元に水が溜まる場合は、内部のカートリッジ劣化が代表的で、使用していない時にポタポタ落ちる場合は内部パッキンの摩耗が疑われます。また、蛇口の付け根からツーっと水が伝うように漏れる場合は、固定ナットのゆるみや金属部の亀裂など外側のトラブルが多い傾向があります。
蛇口本体は10年前後で劣化が進むことが多く、古い機種では交換部品が入手できないこともあります。症状が軽い段階で原因を特定できれば、部品交換だけで済むケースも多いため、水漏れに気がついたら早めに対処しましょう。
排水口まわりからの水漏れ
排水口まわりの水漏れは、排水トラップのゆるみや排水口のパッキン劣化が典型例で、使用時に少しずつ漏れ出す状態です。
| 水漏れの症状 | 主な原因 |
| 洗面ボウル下に水滴が落ちる 排水口周辺が濡れている 使用時だけ水が漏れる |
排水口パッキンの劣化 排水トラップのゆるみ ボウルと金具の隙間コーキングの劣化 |
排水トラップやパッキンに問題がない場合は、洗面ボウルと排水金具の境目にスキマが生じているケースが多く、コーキングの劣化が原因になることもあります。
まずは洗面台を使いながら排水口に目を向け、どこから水滴が現れるかをチェックしましょう。排水口まわりのトラブルは放置するとカビやニオイの原因となり、洗面台下の収納にまで被害が広がることがあるため、早めの対処がポイントになります。
給水・排水管まわり(収納内部)からの水漏れ
洗面台下の収納内部からの水漏れは、気づきにくく被害が広がりやすいので、注意が必要です。収納内の床が湿っていたり、カビ臭いニオイがする場合は、水漏れが進行しているサインで、排水ホースや給水ホースのトラブルがよく見られます。
| 水漏れの症状 | 主な原因 |
| 収納内の床が濡れる ホースから水滴が落ちる カビ臭いニオイがする |
排水ホースの破れ 抜け給水ホースのゆるみ 亀裂止水栓からの漏れ配管の腐食 サビ |
蛇腹ホースは経年で硬化しやすく、小さなひび割れからでも水が滲み出ることがあります。また、給水ホースのナットゆるみや止水栓パッキンの劣化による“じわ漏れ”も多い症状です。
収納内部はモノで隠れやすく、漏れを発見したときには床板や内部木材が腐食しているケースもあります。まずはホース・ナット・止水栓周囲を順に確認し、水滴が付着しているポイントを特定することが重要です。
水漏れの発生箇所別:自分でできる応急処置と修理方法

水漏れの原因が特定できたら、次は「その原因に合わせた正しい対処」が必要です。同じ水漏れでも、蛇口・排水口・配管まわりでは修理方法が異なり、誤った作業をすると悪化させてしまうこともあります。
ここでは前章で紹介した原因別に、家庭でできる応急処置と修理方法をまとめて解説します。
【蛇口まわり】レバー根元・付け根から漏れる場合(カートリッジ・パッキン劣化)
蛇口まわりの水漏れは、シングルレバー水栓なら内部カートリッジの劣化、ハンドル式水栓ならパッキン摩耗が主な原因です。
応急処置の手順
- 使用を中止し、タオルで水を拭き取る
- 止水栓を閉めて給水を止める
- レバー根元を確認し、水の出どころを把握する
修理手順
- カートリッジ(ハンドル式の場合はパッキン)を新品に交換
- 固定ナットのゆるみがあれば締め直す
カートリッジは水栓内部で水量・温度調整を行う部品で、わずかな摩耗でもレバー根元からの漏れにつながります。交換は家庭でも可能ですが、メーカー・型番に合わせた部品を購入するようにしてください。
また、蛇口の付け根から水が伝っている場合は、固定ナットがゆるんでいるだけのケースもあり、締め直しで改善することもあります。
いずれにしても、まず止水栓を閉めて二次被害を防ぎ、漏れている箇所を確認することが大切です。10年以上使用している水栓では本体劣化のケースも多く、本体交換の方が長期的に安心できることがあります。
【排水口まわり】使用時だけ漏れる場合(排水トラップのゆるみ・パッキン劣化)
排水口まわりの水漏れは、「使用時だけ漏れる」状態なら排水トラップのゆるみや、排水口パッキンの劣化が原因です。
応急処置の手順
- 洗面台下にバケツやタオルを置く
- 排水トラップのナットを手で軽く締めてみる
- 排水口下部のパッキン劣化が疑われる場合は使用を控える
修理手順
- 排水トラップのナットをしっかり締め直す
- パッキンを新品に交換する
- 湿気で傷んだコーキング部分も補修する
排水トラップのナットは使用しているうちに少しずつ緩むことがあり、手で軽く締めるだけで改善する場合もあります。ただし、パッキンが劣化して硬くなっている場合は、いくら締めても密閉できず水漏れが続くため、パッキン交換が必要です。
また、排水口の金具まわりは湿気が多く、金属・樹脂の境目にあるコーキングが劣化しやすくなります。ここがひび割れていると水が浸み込むように漏れ続けるため、補修材での再施工が効果的です。
いずれの作業も比較的簡単ですが、ナットの締めすぎは部品破損につながるため注意しましょう。
【排水口まわり】常に濡れている・ゆっくり滲む場合(ボウルと金具の隙間・コーキング劣化)
排水トラップに問題がない場合、排水口金具と洗面ボウルの間に生じたわずかな隙間が原因となっていることがあります。湿気や経年劣化によりパッキンが硬化し、密着性が失われることで、少量の水がゆっくり浸み出すようになります。
応急処置の手順
- 使用を控えてボウル下を乾燥させる
- パッキンのひび割れや隙間を目視で確認
修理手順
- 古いパッキンを新しいものに交換
- 金具固定ナットの締め直し
- 金具の歪みがある場合は部品交換
修理には、パッキンの交換が必要です。排水金具の固定ナットがわずかに緩んでいるだけでも隙間が生じることがあるため、締め直しで改善するケースもあります。
【収納内部】排水ホースの破れ・抜けによる水漏れ
収納内部の排水ホースは樹脂製で、経年により硬化してひび割れしやすく、洗面台の水漏れ原因として非常に多い部分です。
応急処置の手順
- 収納内の荷物をすべて出して状況を確認
- 破れ部分にタオルを当てて応急的に水を受ける
- ホースが抜けていた場合は一旦奥までしっかり差し込む
修理手順
- 破れがある場合は排水ホースを丸ごと交換
- 長さ・径が合う新しいホースを選ぶ
- 接続部には防水テープを併用すると再発防止に有効
破れがある場合はテープを巻くなどの応急処置では長持ちせず、根本的な解決にはホース交換が必要になります。蛇腹ホースの長さ・径は洗面台により異なるため、現物を持参して購入するのが確実です。
また、ホースが抜けている場合は差し直しで改善しますが、差し込みが浅いと再度抜けやすくなるため注意しましょう。接続部分に防水テープを巻いておくと再発リスクを大幅に減らせます。
収納内部は気づきにくい場所なので、水濡れした際は周囲のカビ・腐食にも目を向けながら点検することが大切です。
【収納内部】給水ホース・止水栓からの“じわ漏れ”
給水ホースや止水栓からの水漏れは「勢いよく漏れる」より「じわじわ滲む」ケースが多く、気づいたときには収納内部全体が湿っていることもあります。まずは止水栓を閉めて水を止め、どの部分から漏れているのかをしっかり確認することが重要です。
応急処置の手順
- 止水栓を閉めて水の供給を止める
- 水漏れ部分をタオルで乾かし、漏れてくる位置を確認
- ナットが緩んでいないか軽くチェック
修理手順
- ナット締め直しで改善する場合あり
- ホースに亀裂がある場合は交換
- 止水栓本体からの漏れはパッキン交換 or 本体交換
ホースと止水栓をつなぐナットがわずかに緩んでいるだけでも漏れが起きるため、締め直すだけで改善する場合があります。
一方、ホースに小さな亀裂がある場合は交換が必要です。また、止水栓本体からの漏れは内部パッキンの劣化が多く、パッキン交換が可能ですが、古いモデルでは本体ごと交換が必要になることもあります。
給水側のトラブルは漏水量が多い傾向があるため、早めの対処が欠かせません。
洗面台の水漏れ修理を業者に依頼した方が良いケース

軽度の水漏れはDIYで対処できますが、状況によっては自分で触ると症状を悪化させることがあります。次のような場合は、早めに業者へ依頼するのが安全です。
| 状況 | 理由と判断基準 |
| 原因不明の水漏れ | 漏れ箇所が特定できない 複数の箇所から漏れている |
| 部品が特定できない・入手できない | 適合するパッキンやカートリッジが見つからない |
| 排水トラップの破損 | トラップ管自体にひび割れや腐食が見られる |
| 壁の内部で水漏れしている | 壁や床のシミ、濡れの範囲が広がり続けている |
| シングルレバーの内部交換 | 専用の特殊な工具や、正確な組み立て技術が必要 |
| 水が勢いよく漏れている(止水栓を閉めても止まらない) | 水が勢いよく噴き出すように漏れている 止水栓を閉めても完全に止まらない |
| 配管内部の破損・サビが疑われる | 洗面台下の排水管や金属パーツにサビや腐食がある |
設置から年数が経過している場合、適合する部品が見つからないことがあります。壁や床のシミが広がっているのを放置すると、建材の腐食が進むので気をつけましょう。
まとめ
洗面台の水漏れは、排水トラップのゆるみ・排水ホースの破損・蛇口の故障・給水ホースや止水栓のトラブルなど、さまざまな原因で発生します。
軽度のゆるみやパッキン劣化は自分で直せるものの、給水系統の破損や蛇口内部の故障は業者への依頼が安全です。日頃から洗面台下を点検したり、ゴミ受けの掃除をしたりと、予防の習慣を取り入れることで大きなトラブルを防ぎやすくなります。
水漏れを放置するとカビや腐食につながるため、違和感があれば早めのチェックと対処が大切です。