「トイレの水が止まらない」「詰まって流れない」などのトラブルは、ある日突然やってきます。「とにかくすぐに対処しないと」とトイレ修理業者に依頼したくなるかもしれませんが、焦っている中で適当に業者を選ぶのはおすすめできません。業者の中には、高額な費用請求や不要な工事を勧めるなど、悪質なケースも存在するためです。
まずは落ち着いて、安心して任せられる業者を探すことが大切です。本記事では、トイレ修理業者の選び方や料金相場、注意点を解説します。


こんなときは修理業者に依頼しよう

「DIYで直せるかもしれない」「業者に頼むと費用がかかりそう」と、修理をためらう方もいるかもしれません。しかし、次のような場合は無理に自分で解決しようとせず、速やかに業者に連絡することをおすすめします。
- 便器やタンクにひび割れがある
- 水を流すと便器内の水位が上がる
- 原因がわからない水漏れ
便器やタンクのひび割れは水漏れの原因となり、床の腐食や下階への被害につながることがあります。ひび割れの程度によっては修理だけではなく、便器やタンクの交換が必要になる場合もあるため、業者にチェックしてもらう方が安心です。
次に、水を流した際に水位が上がるような場合も注意が必要です。詰まりが原因と考えられますが、詰まりを放置すると症状が悪化し、便器から水が溢れてしまう恐れがあります。
市販の道具や薬剤で解消しない場合は、配管の奥で固形物が詰まっているなど、深刻な原因が考えられるため、水まわり修理業者に相談することをおすすめします。
また、どこから水漏れしているのか原因が特定できない、あるいは部品の交換をしても水漏れが改善しない場合も、業者を読んだ方が良いでしょう。配管の破損など専門的な知識が必要なトラブルである可能性が高いため注意が必要です。
トイレの詰まりや水漏れについては次の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。


トイレの修理にかかる料金相場

トイレ修理の費用は主に「基本料金」「作業料金」「部品代」の3つで構成されます。金額はトラブル内容や業者によって異なりますが、相場を知っておくと見積もり金額が適正か判断しやすくなります。
軽度の水漏れ
トラブルの種類 | 作業料金の相場 |
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軽度の水漏れ | 4,000円~8,000円 |
軽度の水漏れは、ナットが緩んでいたりパッキンが古くなったことなどが原因で生じる、比較的よくあるトラブルです。簡単な部品交換や調整で解決できることが多く、修理にかかる時間や費用も大きくならないケースが一般的です。
トイレの詰まり(軽度)
トラブルの種類 | 作業料金の相場 |
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トイレの詰まり(軽度) | 5,000円~15,000円 |
トイレの軽度な詰まりは、トイレットペーパーの使いすぎや異物の混入が主な原因です。水の流れが悪いものの、少しずつは流れているという状態の場合は、ラバーカップや高圧ポンプなどの専用道具を使用して詰まりを解消します。
トイレの詰まり(重度)
トラブルの種類 | 作業料金の相場 |
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トイレの詰まり(重度) | 15,000円~50,000円 |
トイレの重度な詰まりは、便器や排水管の奥に固い物や異物が引っかかってしまうことで生じます。ラバーカップやポンプで解消できない場合は、便器の脱着や高圧洗浄が必要です。自力での対処が難しいため、業者に依頼して対応するのが一般的です。
タンク内の水漏れ
トラブルの種類 | 作業料金の相場 |
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タンク内の水漏れ | 8,000円~18,000円 |
タンク内の水漏れは、タンク内の部品(ボールタップ、フロート弁など)の劣化が主な原因です。この状態になると、水がチョロチョロと流れ続けたり、タンクに水がきちんと溜まらなかったりといった不具合が出てきます。
修理は主に部品交換で、多くの場合、短時間で作業が完了します。

便器の交換
トラブルの種類 | 作業料金の相場 |
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便器の交換 | 20,000円~80,000円 |
便器の交換は、設置されているトイレのタイプやモデルによって費用や作業内容が大きく変動します。配管の位置や床の状況によって追加の工事が必要になることもあるため、事前にしっかり見積もりを確認しておくことが大切です。
※上記はあくまで目安であり、出張費や深夜料金、部品代が別途かかる場合があります。

悪質業者とのトラブルを避けるための注意点

トイレ修理では、焦りにつけ込んで高額請求や不要な工事を行う悪質業者も存在します。被害を防ぐために、信頼できる業者を選ぶ際の注意点を押さえておきましょう。
- 「無料」の言葉に惑わされない
- 見積書をしっかり確認する
- 契約を急かされても即決しない
- 相場からかけ離れた料金には注意する
「出張費無料」「見積もり無料」とあっても、作業後に高額請求されることがあります。無料の範囲を事前に確認し、不審な点があれば依頼は避けましょう。
依頼前には必ず書面での見積もりを受け取り、内容や内訳が不明瞭な場合はその場で質問し、納得できなければ断る勇気も必要です。
特に、「今すぐ対応しないと大変」「今日までのキャンペーン」など契約を急かす業者には注意が必要です。相見積もりで比較し、金額が相場とかけ離れている場合は理由を確認しましょう。極端に安ければ手抜き、高ければ不当請求の恐れがあります。


失敗しない修理業者の選びの5つのポイント

安心して修理を依頼するためには、複数の業者を比較検討することが欠かせません。次のポイントを参考に、信頼できる業者を見つけましょう。
1.相見積もりをとる
2.料金項目が明確か確認する
3.口コミや評判を調べる
4.実績・資格を確認する
5.24時間対応か確認する
1.相見積もりをとる
複数の業者から見積もりを取り、料金やサービスを比較しましょう。その際は電話やメールでの概算だけでなく、現地調査を依頼して詳細な内訳も確認することが大切です。
2.料金項目が明確か確認する
「基本料金」「出張費」「作業料金」「部品代」などが、項目ごとに明確に記載されているか確認します。追加料金が発生する可能性についても、事前にしっかり説明してくれる業者を選びましょう。
3.口コミや評判を調べる
インターネット上の口コミサイトやSNSで、実際にその業者を利用した人の声を確認するのも有効な方法です。ただし、口コミはあくまで参考として、複数の情報を総合的に判断することが大切です。
4.実績・資格を確認する
修理実績や保有資格を確認しましょう。実績が多く専門的な知識を持つ業者であれば、安心して依頼できます。
5.24時間対応か確認する
トイレのトラブルは、時間を選ばずに発生します。夜間や早朝、祝日でも対応してくれるか、またその場合の追加料金についても事前に確認しておきましょう。
トイレ修理業者選びで後悔しないために
トイレのトラブルは突然起こるものですが、慌てて業者を選ぶのは禁物です。本記事で紹介した「料金相場」や「選び方のポイント」を参考に、複数の業者を比較することで、適正価格で信頼できる業者を見つけることができます。
今すぐ対応が必要なときは、まず落ち着いて状況を正確に伝え、電話で概算費用や到着時間を確認しましょう。現地で提示された見積もりに納得してから依頼することが、トラブルを防ぐ大切なポイントです。

