キッチンや浴室、洗面台などの隙間を埋めるコーキングは、単に見た目を整えるだけのものではありません。水漏れやカビ、さらには家の土台となる構造部の腐食を防ぐ「守りの要」です。
最近ではDIYで挑戦する方も増えていますが、自己流で作業した結果「水漏れが悪化した」という失敗談も少なくありません。本記事では、コーキングの基礎知識から、DIYトラブルの回避法、正しい施工手順まで徹底解説します。
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目次
そもそもコーキングとは?

コーキング(シーリング)とは、部材同士の隙間や継ぎ目をゴム状の材料で埋める処理のことです。
特に水回りにおいては、以下のような深刻なトラブルを防ぐ極めて重要な役割を担っています。
- 浸水による構造部の腐食
- カビや雑菌の繁殖
- シロアリ被害の誘発
キッチンシンク、浴槽と壁の境目、洗面カウンターなどは毎日大量の水にさらされます。コーキングが健全であれば湿気の侵入をブロックできますが、劣化して隙間ができると、水が壁の裏側や床下にまで浸透してしまいます。
住まいを衛生的かつ丈夫に保つために、コーキングは欠かせないメンテナンスなのです。
水回りのカビの落とし方を解説したこちらの記事も参考にしてください。
コーキング剤の主な種類

コーキング剤にはいくつかの種類があり、場所によって使い分ける必要があります。
| 種類 | 特徴 | 向いている場所 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| シリコーン系 | 耐水性・耐熱性が非常に高い | 水回り | 上から塗装できない |
| 変成シリコーン系 | 上からペンキなどで塗装可能 | 外壁・塗装が必要な水回りなど | 耐久性や密着性がやや劣る |
| アクリル系 | 水性で扱いやすい | 室内壁 | 乾燥すると収縮しやすい |
水回りのコーキングなら、シリコーン系・変成シリコーン系のコーキング剤を選びましょう。アクリル系のコーキング剤は水性なので、水がかかる場所には不向きです。主に室内壁の隙間などに使用されます。
シリコーン系のコーキング剤は、耐水性・耐熱性が非常に高いため、水回りでの使用に最も向いています。防カビ性能が高いものを選ぶとよいでしょう。
ただし、上から塗装ができないため、塗装が必要な場合は柔軟に使える変成シリコーン系がおすすめです。シリコーン系に比べるとやや耐久性や密着性が劣ることもありますが、外壁などにも使用されるので耐水性にも期待できます。
水回りコーキングの正しい手順

続いて、水回りのコーキングの正しいプロセスを解説します。コーキングは正しい手順で行うことが大切です。本章を読んでやり方を正確に把握しましょう。
1.古いコーキングの除去
まずはカッターや専用のスクレーパーを使い、古いコーキングを根こそぎ取り除きましょう。
DIYでやりがちな失敗は、古いコーキングの上に新しいものを重ねる「増し打ち」です。古いコーキングの表面には油分やカビが付着しているため、その上から重ねても密着せず、すぐに剥がれて隙間ができてしまいます。
プロのような仕上がりと防水性能を手に入れるには、この事前の準備が重要です。
2.下地の清掃・乾燥
古いコーキング剤を取り除いたあとは、下地を徹底的に清掃し、完全に乾燥させます。
ホコリや油分が少しでも残っていると接着不良の原因になるため、アルコールなどで「脱脂」を行うのがポイントです。
清掃後は、湿り気がなくなるまで時間を置いてください。水分が残ったままコーキングをすると、内部で結露が起きたり密着が妨げられたりして、後々の剥がれに繋がります。
「汚れを落とし、完全に乾かす」という工程を丁寧に行うことが、長持ちさせる秘訣です。
3.コーキング剤の充填と仕上げ
下地が整い完全に乾燥したら、新たなコーキング剤を均一に充填して仕上げます。
きれいに仕上げる最大のコツは、準備を万端にし、コーキング剤が乾き始める前にスピーディーに作業することです。以下の手順で進めましょう。
- 施工範囲を養生する
- 一定の速度で充填する
- ヘラで表面を整える
- 乾く前にテープを剥がす
- 1〜2日放置し乾燥させる
乾き始めてから表面を触り続けると凸凹になり、見た目が損なわれてしまいます。ためらわずに一気に行いましょう。
DIYコーキングが失敗する原因とリスク

SNSなどで見かける失敗事例には、明確な共通点があります。リスクを知ることで、同じ過ちを防ぎましょう。
下地処理不足による剥がれ・密着不良
「とりあえず隙間を埋めればいい」と考えて清掃を怠ると、接着力は極端に低下します。特に水分が残ったまま施工してしまうと、数日後には剥がれ、その隙間からさらに水が入るという本末転倒な結果を招きます。
古いコーキング剤の除去や油分・ホコリの清掃・乾燥は念入りに行いましょう。汚れや湿気をしっかり取り除き、水漏れ再発のリスクを防いでください。
不適切な材料選び
用途を確認せずに材料を選ぶことも、大きな失敗の原因です。水回りに防カビ性のないものや、耐水性の低い材料(アクリル系など)を使ってしまうと、すぐにカビが発生したりボロボロと崩れたりします。
SNSでの失敗談の多くは、素材選びのミスに起因しています。施工場所の特徴に合わせ、水回り専用の材料を選ぶことが大切です。
施工手順ミス・仕上げの誤り
コーキングの充填中に空気が入って気泡ができると、その部分が弱くなり、後から破れて水漏れの原因になります。コーキングガンを一定の速度で動かし、均一に材料を盛り込むことが大切です。
また、乾燥し始めているのに何度もヘラで触ってしまうと、表面がガタガタになり、見た目が悪くなるだけでなく汚れが溜まりやすくなります。
仕上がりが美しいと、汚れが付きにくくなり、耐久性が高くなります。スピード感を持って正確な作業を意識しましょう。
失敗したときの再施工・対処法

では、DIYで失敗してしまった場合のリカバリー方法を解説します。失敗してしまっても焦らず、もう一度チャレンジしましょう。
失敗したら再度すべて剥がす
失敗した部分を修正するには、再度すべて剥がす必要があります。失敗した場所だけやり直したくなりますが、一度すべて剥がしたほうがきれいに仕上がるのでおすすめです。
市販のコーキング剥がし溶剤などを使用すると剥がれやすくなります。下地を傷つけないよう慎重かつ完全に除去しましょう。
除去したら、もちろん油分やホコリが残らないようにしっかり清掃・乾燥させます。
プライマーで密着力を向上させる
コーキング剤が密着せず崩れてしまった場合は、プライマー(専用下地処理剤)の使用を検討しましょう。
プライマーを事前に塗布すると、下地とコーキング剤の密着力が飛躍的に向上し、剥がれにくくなります。プライマーを塗った後は、必ず完全に乾燥させてからコーキング剤を使ってください。
また、一度失敗した場所は心理的に焦りがちですが、乾燥時間を守る、下地を完璧に清掃するといった基本を徹底することが重要です。
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プロに依頼すべきケース

コーキング作業のなかには、DIYで解決できない問題もあります。本章では、プロに任せるべきコーキングの事例を紹介します。
大規模な水漏れ・構造補修が必要なとき
単なる表面のひび割れではなく、すでに壁の裏側に水が回っている形跡がある場合は、コーキングだけで解決することは不可能です。カビのニオイや壁の腐食が見られる場合は、自分で解決しようとせず業者に相談しましょう。
このようなケースでは、専門の工務店やリフォーム業者に点検してもらい、構造部の乾燥や補修が必要かどうか判断してもらう必要があります。
無理に表面だけ塞いでしまうと、内部で腐食が進行し続け、後から莫大な修理費がかかることになります。自分で判断せず、まずは業者に相談してください。
高所や見えない場所、保証が必要な場合
素人では作業が難しい高所や見えにくい・手が届きにくい場所や、仕上がりが資産価値に直結するような目立つ場所は、プロの熟練した技術に頼るのが賢明です。
また、プロの施工であれば一定期間の防水保証がつくケースが多く、万が一の際も無償で対応してもらえる安心感があります。
自力での失敗リスクと、やり直しの手間・材料費を考えれば、プロに依頼するコストパフォーマンスは決して低くありません。
まとめ
水回りのコーキングは、正しい材料選びと丁寧な下地処理、そして正確で緻密な作業という一連のプロセスがあって成功します。
DIYは手軽で魅力的ですが、準備不足や材料の選択ミスによって、住まいに大きなダメージを与える恐れもあります。
本章で紹介したトラブル事例や正しい手順を参考に、DIYをするか、業者に依頼するか判断してください。
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