クエン酸は水回りの掃除におすすめです。クエン酸は自然由来の成分で、水で流しても環境負荷が少ないため、環境に優しいナチュラルクリーニングにも使用できます。ナチュラルクリーニングとは、化学的な洗剤を使用せず、自然素材を使って行う掃除方法です。
また、クエン酸は食品にも使われる素材で低刺激なので、子どもやペットがいる家庭にも安心です。
本記事では、クエン酸を使った具体的な掃除方法を解説します。クエン酸の特徴や効果から、使用が向いている場所や汚れの種類、具体的な掃除方法、使用時の注意点まで詳しく紹介します。ぜひ水回り掃除の参考にしてください。


クエン酸とは?掃除への効果とメリット
クエン酸は、レモンなどに含まれる酸味成分のことです。弱酸性で、トイレやキッチン、洗面所、浴室などのアルカリ性の汚れの除去にも適しています。本章では、クエン酸の特徴と効果を解説します。
クエン酸の基本・主な効果
クエン酸は、レモンやオレンジなどの柑橘類に含まれる天然の酸性成分です。食品に添加されることもありますが、酸性の性質を活かして掃除にも使用されます。
クエン酸は弱酸性なので、アルカリ性の汚れである水垢・尿石・石鹸カスなどの分解に効果的です。具体的には、トイレの便器に付着した黄ばみや尿石、キッチンの蛇口の水垢、浴室の鏡やタイルの石鹸カスなどの清掃に向いています。詳しくは、「クエン酸掃除が効果的な場所・汚れ」の章で紹介します。
また、クエン酸には消臭効果もあり、排水口やタンク内のニオイ対策にも有効です。定期的な使用で、清潔感を保ちながらニオイも抑えられます。
掃除にクエン酸を活用するメリット
クエン酸を掃除に活用する主なメリットは次の3つです。
- 環境に優しい
- 子どもやペットがいる家庭でも安心
- 低コストで導入しやすい
まず、クエン酸は自然由来の成分なので汚れを落として排水しても、分解されやすく環境の負担が少ないとされています。
さらに、食用にも使用されるなど人体への影響が少ないため、子どもやペットがいる家庭でも安心です。
また価格が安く導入しやすいというメリットもあります。価格は1袋300g程度入っているもので300~500円程度です。100円ショップでも容量100g程度のものが売られています。1回の掃除に必要な量は小さじ1~2とわずかなので、一度購入すれば長く使えて経済的です。
クエン酸を使った掃除洗剤の作り方
クエン酸を掃除に使うなら、クエン酸スプレーやクエン酸ペーストを作る方法がおすすめです。作り方の手順を解説します。
クエン酸スプレーの作り方
クエン酸スプレーは、クエン酸を水に溶かしたクエン酸水をスプレーボトルに入れたものです。必要な材料は次のとおりです。
- 水200ml
- クエン酸小さじ1(約5g)
- スプレーボトル
作り方は、スプレーボトルに水200mlを入れてクエン酸小さじ1を混ぜるだけです。クエン酸は水に溶けやすいので、常温の水で十分です。もし溶け残りが気になる場合は40℃程度のぬるま湯を使いましょう。
クエン酸スプレーがあれば、簡単にクエン酸を吹きかけられるため、トイレ・キッチン・浴室などの日常的な掃除に便利です。
クエン酸パックやペーストの作り方
頑固な汚れには、クエン酸ペーストを使ってパックするのもおすすめです。クエン酸ペーストとは、クエン酸大さじ1に水小さじ1〜2を加えてペースト状にしたものです。
クエン酸ペーストは直接汚れに塗布して使用します。頑固な汚れでも、ラップで覆って1~2時間放置すると汚れが浮き上がって落としやすくなります。
クエン酸での掃除が効果的な場所・汚れと掃除のやり方
クエン酸は、特定の場所や汚れの掃除に効果を発揮します。本章では、クエン酸掃除に向いている場面と汚れを紹介します。
トイレの黄ばみ・尿石
便器に付着する黄ばみや尿石は、尿や水道水のミネラルが原因のアルカリ性の汚れです。クエン酸は酸性なので、黄ばみや尿石を効果的に除去できます。
トイレの日常的な掃除にクエン酸を用いることで、便器内を清潔に保つことができます。アンモニア臭も中和してくれるので、ニオイが気になる場合にも有効です。
トイレの黄ばみ・尿石の掃除方法
具体的な掃除方法は次のとおりです。
- 便器にクエン酸スプレーを吹きかける
- 5~10分放置後する
- ブラシでこすって洗い流す
便器の黄ばみや軽い尿石にはクエン酸スプレーが有効です。全体に吹きかけ、5〜10分放置後、トイレブラシでこすります。頑固な尿石には、クエン酸ペーストが効果的です。汚れに直接塗って、30分ほど放置してからブラシでこすりましょう。
キッチンの水垢・シンクのくすみ
キッチンの蛇口やシンクに付着する白い水垢やカルキ汚れもアルカリ性の汚れです。クエン酸を使った掃除が向いています。
クエン酸はステンレスやガラス製のシンクにも使用できるので、日常的な掃除にもおすすめです。毎日の掃除にクエン酸を導入すれば、清潔で美しいキッチンを保つことができます。
キッチンの水垢・シンクのくすみの掃除方法
具体的な掃除方法は次のとおりです。
- クエン酸スプレーを吹きかける
- スポンジなどで軽くこする
水垢やくすみにもクエン酸スプレーが有効です。吹きかけてスポンジなどやわらかい素材のものでこするときれいに落ちます。
頑固な水垢には、クエン酸ペーストが効果的です。また、クエン酸水に浸した布を汚れに貼り付けて30分〜1時間放置する方法も効果があります。
汚れが取れたら、水で良く洗い流して乾いた布で拭き取りましょう。
浴室の石鹸カス・鏡のウロコ
浴室のタイルや鏡に付着する石鹸カスや水垢(ウロコ汚れ)もアルカリ性の汚れなので、クエン酸の酸性で分解可能です。
クエン酸で浴室の汚れを定期的に洗浄して清潔な状態を保つことで、カビ予防にもつながります。
浴室の石鹸カス・鏡のウロコの掃除方法
浴室の掃除にはクエン酸スプレーを使います。手順は次のとおりです。
- クエン酸スプレーを吹きかける
- 5~10分程度放置
- こすって洗い流す
吹きかけて5〜10分後にこすって洗い流すだけで、軽度の石鹸カスや水垢なら簡単に除去できます。頑固な汚れは、クエン酸ペーストでパックするのもおすすめです。
また、シャワーヘッドのカルキ汚れは、クエン酸水に1時間浸け置きし、歯ブラシなどで軽くこすり洗いします。排水口にもスプレーして放置すると、ヌメリやニオイが軽減されます。
ポットのカルキ汚れ
電気ポット・ケトルの内部に発生するカルキ汚れにもクエン酸が有効です。
カルキ汚れとは、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどが乾燥することで発生するアルカリ性の汚れです。クエン酸を使うことでポット内部を洗浄できます。
ポットのカルキはお湯の味を損ないます。2〜3か月に1回の頻度で洗浄しましょう。
ポットのカルキ汚れの掃除方法
電気ポット・ケトルの掃除方法は次の通りです。
- ポット内に水を入れる
- クエン酸を溶かして沸騰させる
- 1時間放置
- お湯を捨ててすすぎ乾燥させる
ポットの洗浄は、クエン酸を溶かして沸騰させ、1時間放置するだけです。クエン酸の量は、水1Lに対して30gが目安です。電気ポットの容量に合わせて調節してください。
クエン酸で掃除をする際の注意点
クエン酸は安全な素材ですが、誤った使い方は効果を下げるだけでなく、設備を傷める可能性があります。以下で紹介する注意点を守りましょう。
クエン酸を使ってはいけない素材
クエン酸は次の素材の清掃には使用しないようにしましょう。
- 大理石
- コンクリート
- 鉄、アルミ、銅、真鍮などの金属
- 天然石
- 塗料、漆
クエン酸の酸性は、大理石、アルミ、コンクリート、天然石などの素材を腐食させる可能性があります。特に、キッチンの大理石カウンターや浴室の天然石タイルには使用しないでください。
また、金属製の蛇口や部品も長時間放置すると変色の恐れがあるため、短時間の使用にとどめ、よく洗い流しましょう。使用前に、目立たない場所で少量試して影響をチェックするのもおすすめです。
鉄や塗料・漆に使用すると劣化の原因になるため、キッチンでクエン酸を使用する際は食器やフライパンなどを片付けてからのほうが無難です。
塩素系漂白剤との併用はNG
クエン酸は塩素系の洗剤と併用しないでください。クエン酸は塩素系の洗剤と混ぜると、塩素ガスが発生し、目・鼻・喉に痛みを感じたり、呼吸困難に陥ったりする危険があります。
塩素系洗剤を使う恐れのある場所では、クエン酸は単体での使用を徹底しましょう。身近な塩素系洗剤には次のようなものがあります。
- お風呂のカビ取り剤
- キッチンの漂白剤
- トイレの漂白剤
- 排水口のヌメリ取り
- 洗濯槽クリーナー
また、クエン酸を使用したあとは他の洗剤と混ざらないよう、よく洗い流すことも大切です。他の洗剤を使用する際は、安全のために洗剤の成分表示を確認してください。
クエン酸で解決しない場合はどうする?
クエン酸で落ちない汚れや詰まりは、別の方法や業者依頼を検討しましょう。以下に対処法を紹介します。
クエン酸では効果が出にくい汚れ
- 皮脂汚れ
- 油汚れ
- 血液汚れ
クエン酸はアルカリ性汚れを分解できますが、酸性の汚れには向いていません。たとえば皮脂や油などの酸性の汚れは、クエン酸では分解できない酸性の汚れです。
また、血液の汚れにクエン酸を使用すると、汚れがさらにこびりついてしまうので使用しないようにしましょう。
重曹や他の洗剤を試す
クエン酸で取れない汚れには、他の洗剤を試しましょう。
たとえば油汚れにはアルカリ性の重曹が効果的です。水200mlに重曹小さじ1を溶かした重曹水スプレーや、重曹ペーストを使用すると、油汚れや皮脂汚れに効果的です。
クエン酸と重曹は酸性とアルカリ性なので、混ぜると中和して効果が打ち消されます。洗浄効果を高めるなら分けて使ったほうが効果的です。ただし、中和する際に発生する泡が汚れを浮かせる場合もあるので、必要に応じて使い方を工夫しましょう。

業者に依頼する
クエン酸や他の洗剤で解決しない汚れの掃除は、専門業者に依頼するのも選択肢です。素材そのものが劣化していて汚れが取れないなど、自力では解決できない原因が潜んでいる場合もあるためです。
業者に依頼すると費用はかかりますが、素材を傷めたり故障させたりするリスクなしで問題を解決できます。ハウスクリーニング業者や汚れがある設備の専門業者などに依頼して、プロの手で清掃してもらうのもよいでしょう。


クエン酸掃除に関するよくあるQ&A
最後に、クエン酸を使った掃除に関してよくある疑問とその答えをまとめました。
水垢や石鹸カスの掃除にはクエン酸がおすすめ
クエン酸は、レモンなどの食品にも含まれる自然由来の酸性成分です。食用にも用いられますが、酸性の性質を活かして掃除にも用いられます。トイレの黄ばみや尿石、キッチンの水垢、浴室の石鹸カスなど、アルカリ性の汚れの除去に効果的です。
クエン酸はスプレーやペーストを作ればすぐに掃除に活用できます。一度の掃除に使う量は少量なので、コストパフォーマンスにも優れた素材です。
ただし使用できない素材や効果が得られない汚れもあるので、掃除の前に確認しましょう。また、塩素系洗剤と混合すると塩素ガスが発生するため、単体での利用を心がけてください。
本記事を参考に、クエン酸を活用して家中を清潔に保ちましょう。

