バリウムを飲んだ後のトイレが流れない!詰まりの解消法と注意点

健康診断などでバリウム検査を受けた後、トイレで「便が流れない…」と焦った経験がある方もいるのではないでしょうか。

バリウムは水に溶けにくく、また固くて重いため、普通に洗浄しただけでは流れていかないことがあります。詰まりの原因になる可能性もあるため、バリウムを飲んだ後の便は、適切に流してあげることが大切です。

本記事では、バリウムが詰まる理由と自分でできる対処法、さらに修理業者へ依頼すべき目安について詳しく解説します。

あわせて修理業者の費用の相場も紹介しますので、トラブル発生時の参考にしてください。

目次

バリウムがトイレが詰まる理由

バリウムとは、レントゲン検査で臓器を映し出すために使用される白い粉末で、主成分は水に溶けにくい「硫酸バリウム」です。バリウムを飲んだ後に排泄される便には、この硫酸バリウムが多く含まれています。通常の便よりも粘度が高く重さもあるため、普通に水を流しただけでは流しきれないこともあります。

流れ切らなかった便は、便器の排水路に付着したり、排水管内で固まったりすることがあるため、適切な対処が必要です。特に、次のようなケースで詰まりやすい傾向があります。

  • 水を流す量が少ない
  • 一気に大量に流す
  • 排水管の内側に汚れが溜まっている

節水性能が高く水量が少ないトイレや、過度な節水モードに設定されている場合、「小」で流す場合は、水の勢いが弱いためバリウムが流れにくく、便器内に付着しやすくなります。

また、便の量が多い場合、流れ切らなかった便が排水管の途中で固着し、詰まりの原因となるため注意が必要です。

特に排水管の内側に汚れが溜まっていると、バリウムが付着しやすく詰まりを悪化させてしまうことがあります。

自分でできる応急処置と注意点

バリウムを飲んだ後の便が流れない場合は、慌てずに、まずは次の処置を試してみましょう。

  1. お湯と中性洗剤でバリウムを溶かす
  2. スッポンや真空式パイプクリーナーを使う

それぞれ詳しく解説します。

1. お湯と中性洗剤でバリウムを溶かす

まずは、お湯と中性洗剤を使った方法を試してみましょう。お湯には便を柔らかくする効果、中性洗剤にはバリウムが含まれた便の滑りを良くし、汚れを落としやすくする効果が期待できます。

【用意するもの】 

  • 60℃程度のお湯
  • 中性洗剤(食器用洗剤など)

【手順】

  1. 便器に溜まった水を、灯油ポンプやバケツを使ってできるだけ汲み出す
  2. 便器の排水口に中性洗剤を数滴垂らす
  3. 40〜50℃程度のお湯を、便器の縁からゆっくりと注ぐ
  4. 30分から1時間ほど放置し、便が柔らかくなるのを待つ
  5. 最後に水を少量ずつ流し、詰まりが解消したか確認する

お湯は必ずぬるま湯を使用してください。熱湯を使用すると、便器や排水管を傷める恐れがあります。

一度で解決しない場合は、何度か繰り返してみてください。

2. ラバーカップ(スッポン)を使う

ラバーカップはトイレの詰まりを解消する道具です。バリウムを含んだ便による、軽度な詰まりにも効果が期待できます。

【手順】

  1. 40〜50℃のぬるま湯を便器に注ぎ、バリウムを柔らかくする
  2. ラバーカップを排水口にしっかり密着させる
  3. ゆっくり押し込み、勢いよく引き上げる
  4. 数回繰り返し、水の流れを確認する

強く押し込みすぎると詰まりを奥に押してしまう恐れがあるため、慎重に作業することが大切です。繰り返しても改善が見られない場合は、無理せず水まわりの業者に対処を依頼しましょう。

プロに依頼するメリットと相場費用

バリウムを含んだ便による詰まりが改善しない場合は、無理をせずに水まわり業者に依頼することをおすすめします。

プロに依頼するメリット

  • 強力な専用薬剤で詰まりを分解
  • 排水管の奥の詰まりも解消
  • 排水管トラブルの予防にも

業者では、市販の薬剤では分解できないレベルの詰まりにも対応可能です。専用の薬剤や業務用高圧洗浄機を使うことで、排水管の奥で詰まったバリウムを含んだ便もきれいに除去できます。

なお、排水管の詰まりの原因はバリウムを含んだ便にあるとは限りません。特に排水管の奥で詰まりが発生している場合は、自分で原因を特定するのは難しいでしょう。

原因に関わらず業者に依頼すれば、便による詰まりだけでなく、トイレットペーパーやトイレに流せるシートの溶け残り異物による詰まりなども解消してもらえます。

費用相場

詰まりの解消作業にかかる費用相場は数千円程度です。状況や作業内容によって費用は変動するため、必ず事前に見積もりをとり、料金の内訳を確認しましょう。

まとめ

バリウムを飲んだ後の便がトイレで流れないときは、まずぬるま湯と中性洗剤を使い、時間をかけて柔らかくする方法を試してみましょう。

それでも改善が見られない場合や排水管の奥で固まってしまった可能性がある場合は、無理に自分で解決しようとせず、プロの修理業者に相談することをおすすめします。

詰まりを解消するだけでなく、日頃のお手入れでは届かない排水管の奥の汚れを清掃してもらうことで、トイレを清潔かつ安全に使い続けられるでしょう。

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