キッチンや浴室で独自のホーロー素材を用いることで有名なタカラスタンダードは、トイレ製品においてもその技術を活かし、快適で手入れのしやすい空間を実現しています。
ホーローは、金属のベースにガラス質を焼き付けた素材であり、その清掃性と耐久性は他のメーカーにはないタカラスタンダードの最大の強みです。
タカラスタンダードが展開するトイレのブランドが「ティモニ」です。ティモニは、便器本体の性能に加え、周辺の内装にまでホーロー素材の強みを広げることで、水回り全体のトータルコーディネートを実現します。
本記事では、タカラスタンダードのトイレ「ティモニ」の独自素材であるホーローの強みと、主要な機能を紹介します。さらに、4つのシリーズを比較し、リフォームや新居のトイレ選びに役立つ最適なモデルを分析します。
タカラスタンダードのトイレ「ティモニ」の特徴
「ティモニ」は、タカラスタンダード独自の特徴を備えたトイレシリーズです。タカラスタンダードの代名詞であるホーロー素材を採用し、掃除のしやすさや快適性を実現しています。本章では、ティモニシリーズ独自の特徴を3つ解説します。
汚れが染み込まないホーロー製パネル
タカラスタンダードのトイレは、便器本体だけでなく、壁面やフロアにホーロークリーントイレパネルを採用できる点が大きな強みです。これは、タカラスタンダードが開発した高品位ホーローを用いた内装材であり、トイレ空間の清潔性を格段に高めます。
高品位ホーローは表面がガラス質であるため、ニオイの元となる水分や飛び散り汚れが染み込む心配がありません。
そのため、シミや変色が起こらず、汚れても水拭きだけで簡単にキレイになります。傷つきにくく、湿気にも強い素材であるため、水回りでの耐久性も非常に高いです。
さらに、ホーローパネルには下地に金属が入っているため、マグネットが利用可能です。関連パーツのマグネット収納「どこでもラック」を導入すれば、タオルハンガーやペーパーホルダーなどもマグネットで接着できます。
節水・節電仕様で省エネ性能が高い
ティモニシリーズは、省エネ性能が高い点もメリットです。特に節水性能に優れており、従来の製品と比べて最大約68％もの節水効果を発揮します。
この高い節水性は、少ない水でも便器を強力に洗い流せるタカラスタンダード独自の「スクリュー洗浄」によって実現されています。便器をぐるりと洗う水流と、汚れをまっすぐ流す水流のダブル洗浄で、少ない水量ながらも高い洗浄力を発揮するため、節水性と清掃性を両立しています。
また、便座の切タイマー節電や、おまかせ節電・セーブモードといった節電モードが導入されています。これにより、温水や便座の温度をコントロールし、電気代の節約にも貢献します。
掃除しやすさにこだわった独自の形状
便器本体は、汚れにくく掃除がしやすいように、細部までこだわった独自の形状が採用されています。具体的には、便器表面をなめらかにするGコートが施されており、汚れが付きづらく落としやすいのでお手入れが楽です。
このほかにも、飛び散り汚れが付きにくいように便器のフロント部分がつまめるほどの薄さ（フロントスリム）になっています。また、汚れが溜まりやすい便器のフチをなくした全周フチなし設計のため、フチ裏に汚れが付着する心配もありません。
本体のデザインにおいても、凹凸をなくし、便座とトイレ本体の段差が少ないぴったりデザインが採用されており、汚れが溜まりにくい仕組みです。さらに、掃除の際にはワンタッチスライド機能で便座を前に引き出せるほか、蓋も簡単に取り外しができる構造となっているため、掃除がしにくい便器との隙間も容易に清掃できます。
【シリーズ別】タカラスタンダードのトイレ「ティモニ」の特徴
タカラスタンダードのトイレ「ティモニ」は、先に紹介したホーローの強さや高い清掃性といったタカラスタンダードの基本性能を備えています。その上で、設置性や搭載機能、価格帯によって特徴の異なる4つのシリーズが展開されているため、予算や希望に合わせて最適なモデルを選ぶことができます。
| シリーズ | ティモニUシリーズ | ティモニFシリーズ | ティモニBシリーズ | ティモニCシリーズ |
|---|---|---|---|---|
| イメージ画像 |  |  |  |  |
| コンセプト | コンパクト設計の最上位モデル | 手入れのしやすさと高コスパを両立させたモデル | バランスが取れたスタンダードモデル | ホーローキャビネット付きモデル |
| 特徴 | ・高機能便座が選べる ・手洗いなしタイプのみ ・業界最小クラスの奥行700mm | ・高機能便座が選べる ・手洗いありなしが選べる・節水能力が高い | ・陶器製と樹脂製タンクが選べる ・手洗いありなしが選べる | ・タンクを隠すキャビネット ・手洗いの設置も可能 ・高機能便座のみ ・節水能力が高い |
| 価格帯 | 約15万円～ | 約13万円～ | 約6万円～ | 約26万円～ |
| おすすめの人 | ・奥行きの狭いトイレリフォームしたい人 ・高機能なモデルを選びたい人 | 高機能とコスパを両立したい人 | 機能を厳選して価格を抑えたい人 | タンクを隠して収納と見た目にこだわりたい人 |
シリーズそれぞれの特徴を詳しく解説します。
ティモニ Uシリーズ：省スペース最上位モデル
ティモニUシリーズは、タカラスタンダードトイレの最上級モデルです。次のような特徴があります。
- 業界最小クラスの奥行700mm
- 高機能便座が選べる
- 手洗いなしタイプのみ
ティモニUシリーズは、奥行がわずか700mmでコンパクトな点が特徴です。業界最小クラスの奥行きにより、狭小住宅のトイレへの採用や、古いトイレからのリフォームにも幅広く対応できます。
高機能便座と温水洗浄便座の2つから選択でき、高機能便座タイプではオート便ふた開閉やリモコン洗浄などの機能が利用できます。手洗いの付いていないタイプのみなので掃除の手間が軽減でき、別で手洗い場を設置したい人にもおすすめです。
ティモニ Fシリーズ：高コスパの節水モデル
ティモニFシリーズは、高い性能はそのままに価格を抑えたコストパフォーマンスの高いモデルです。
- 高い節水能力
- 高機能便座が選べる
- 手洗いありなしが選べる
ティモニFシリーズは、節水能力が高く、従来モデルと比較して約68％の高い節水効果があります。Gコートやフチなし形状などの便利な機能を採用しながら、ランニングコストも下げることが可能です。
奥行きは740mmとUシリーズと比べて大きめですが、一般的な奥行きのトイレであれば価格を抑えながら問題なく設置できます。
また、高機能便座や手洗いのあるモデルも選べ、需要やスペースに合わせて機能を選べる点もメリットです。
ティモニ Bシリーズ：価格を抑えたスタンダードモデル
ティモニBシリーズは、機能を限定することで価格を抑えたスタンダードモデルです。
- 約6万円から採用できる
- 陶器製と樹脂製タンクが選べる
- 手洗いありなしが選べる
ティモニBシリーズはタカラスタンダードのトイレのなかでも価格がかなり抑えられており、約6万円から採用できます。本体の価格を抑えて、ホーロークリーントイレパネルやマグネット収納などの関連パーツを導入するのもおすすめです。
高機能便座は選べませんが、手洗いありなし、樹脂製・陶器製など、本体の種類が豊富なので希望に合わせて選びやすい点もメリットです。
ティモニ Cシリーズ：隠す収納採用の高性能モデル
ティモニCシリーズは、タンク部分を隠せるキャビネットを設けた一体型のデザインが特徴です。収納を増やしたい人や、タンク部分を隠すすっきりしたデザインに魅力を感じる人に向いています。
- タンクを隠すキャビネット
- 手洗いの設置も可能
- 高機能便座のみ
- 節水能力が高い
Cシリーズは、高機能便座にキャビネットがセットになったプランです。タンク周りを収納として活用でき、手洗いボウルも付けられます。
便器周りの排水管や、トイレットペーパー、掃除用品などをキャビネット内に隠せるので見た目がすっきりします。
まとめ
タカラスタンダードのトイレ「ティモニ」は、便器単体の性能だけでなく、ホーロー素材による空間全体の清掃性と耐久性の向上という、他のメーカーにはない独自の価値を提供しています。
ホーロークリーントイレパネルの採用は、ニオイや汚れの染み込みを防ぎ、マグネット収納によって床掃除が格段に楽になるなど、日々の清掃ストレスを大きく軽減します。
Uシリーズは業界最小クラスの奥行き（700mm）と高機能を両立した最上位のタンクレストイレで、狭い空間でデザイン性も追求したい方に最適です。
Fシリーズは、高い節水効果を持ち、高機能便座や手洗いあり/なしも選べるため、機能性と予算のバランスを重視するスタンダードな選択肢となります。
また、Bシリーズは約6万円からと最も価格が抑えられたモデルで、本体価格を抑えてホーローパネルなどの関連パーツを充実させたい場合に適しています。そして、Cシリーズは、タンク部分を隠すキャビネットを設け、収納力とデザイン性を高めた高性能モデルです。
これらのポイントを参考に、タカラスタンダードのティモニで、美しさと手入れのしやすさを両立した快適なトイレ空間を実現してください。
