キッチンのシンクは、食材カスや油、洗剤カスなどが溜まりやすく、清潔さを保つには定期的な掃除が必要です。汚れを放っておくとヌメリや水垢、悪臭の原因になります。
本記事では、シンクに付着しやすい汚れの原因と、原因ごとの効果的な掃除方法を詳しく解説します。
汚れの正体を知り、正しい方法で掃除すれば、いつでも清潔で快適な状態を保つことが可能です。本記事を参考に心地よいキッチンシンクを目指しましょう。


シンクに付着しやすい3つの汚れ

シンクに付着しやすい汚れは、ヌメリや黒ずみ・水垢・サビの3つです。それぞれを詳しく見てみましょう。
ヌメリ・黒ずみ
シンクに付きやすい汚れとして、排水口付近に多く見られるヌメリや黒ずみがあります。ヌメリ・黒ずみは、カビが原因となった汚れです。
シンクに残ったごみによって雑菌やカビが繁殖することで、ヌメリや黒ずみが発生します。具体的には食べ物の残りカスや油汚れ、石鹸カスなどのごみが原因です。こうした汚れを放置するとカビや雑菌が繁殖し、悪臭にもつながりかねません。
排水口などごみが溜まりやすい部分の清潔を保つことが、発生を防ぐことにつながります。次の記事も参考に、こまめに排水口をお手入れしていきましょう。

白い水垢
水垢もキッチンシンクにできやすい汚れです。水垢は、水道水に含まれるミネラル分が固まることで発生します。シンクの側面や水栓周りに、白いうろこ状にこびりつきます。
水垢の原因は水道水が放置されて固まることなので、なるべく水気を残さないことが大切です。使用後に拭き取るなどして、水気を取り除いておくと発生しにくくなります。
また、水垢はアルカリ性の汚れです。酸性の洗剤を使用して中和させると落としやすくなります。
サビ
キッチンでは金属を扱うことも多いので、サビが発生することもあります。
サビは缶詰や金属スプーン、クリップなど、金属を濡れた状態で放置して酸化することが原因で発生する汚れです。
サビ汚れは茶色や赤色で付着します。通常の洗剤では落ちにくく、研磨剤やクリームクレンザーなどでこすり落とす方法が効果的です。
キッチンシンクの掃除方法

汚れの種類がわかったところで、具体的な掃除方法を見ていきましょう。日常的な掃除から、頑固な汚れの掃除方法まで詳しく解説します。
日常的な掃除方法
清潔なキッチンシンクを保つなら、日常的に掃除を欠かさないことが大切です。
まずはシンクや排水口のごみ受けに溜まった生ごみを取り除く習慣をつけましょう。ごみを定期的に取り除くことで、ヌメリや黒ずみなどの汚れを防ぐことができます。
また、使い終わったあとにシンク全体を食器用洗剤をつけたスポンジでさっと洗って水気を拭き取るのもおすすめです。これを徹底するだけで、水垢やサビ汚れを防げます。
ヌメリ・黒ずみの掃除方法
定期的に掃除をしていても、毎日使用していればヌメリや黒ずみなどの汚れはついてしまいます。週1程度の頻度で排水口付近の掃除をすると、ヌメリや黒ずみを簡単に取り除けるのでおすすめです。
おすすめの掃除方法は次のとおりです。
- ごみ受けと排水トラップを外す
- 全体に重曹を振りかける
- クエン酸水を吹きかける
- 15〜30分ほど放置する
- ブラシでこする
- 50~60℃程度のお湯で流す
アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸との中和反応を利用して、ヌメリや黒ずみを浮かせて落とす方法です。
まずは排水口のフタ・ごみ受け・排水トラップをすべて外します。外した部品や排水口全体に重曹をまんべんなく振りかけましょう。続いて、水200mlにクエン酸小さじ1を溶かしたクエン酸水をスプレーなどで吹きかけ、中和させます。あとは放置して汚れを浮かし、こすり洗いしてお湯で洗い流すだけです。
ただし、頑固なカビ汚れは重曹・クエン酸では落とせないので、塩素系漂白剤の使用をおすすめします。塩素系漂白剤を使用する場合、クエン酸と併用すると有毒ガスが発生するので混ぜないでください。
重曹・クエン酸を使った掃除方法については以下の記事で詳しく紹介しています。


水垢の掃除方法
水垢を取り除いて清潔なシンクを保つなら、月1回ほどのペースで水垢掃除を行いましょう。水垢はアルカリ性の汚れなので、クエン酸などの酸性洗剤の使用がおすすめです。
クエン酸を使用した水垢掃除の手順は次のとおりです。
- 気になる部分にクエン酸水をスプレーする
- 上からキッチンペーパーで覆う
- さらにクエン酸水をスプレーしてパックする
- 1〜2時間ほど放置する
- スポンジやブラシでこすり洗い
- 水で洗い流す
クエン酸水が乾いたり流れ落ちたりしないように、キッチンペーパーを使ってパックするのがおすすめです。
クエン酸掃除について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

サビの掃除方法
キッチンにサビができてしまった場合は、メラミンスポンジやクリームクレンザーなどでこすり落とす掃除がおすすめです。
軽度のサビ汚れなら、水を含んだメラミンスポンジでこするだけで落とすことができます。落とせない場合は、ヌメリ・黒ずみ掃除のように重曹とクエン酸の中和反応を利用して、汚れを浮かせてからメラミンスポンジでこする方法もおすすめです。
クリームクレンザーやサビ取り専用洗剤などは、こすっても取れない頑固なサビ汚れに使用しましょう。こすり過ぎや洗剤の長時間放置は、シンクを傷つけるので気を付けてください。
業者に清掃を依頼する
排水管の奥に長年蓄積された油汚れや食材カスが固まっているなら、自分では解決が難しいかもしれません。
詰まりやニオイがひどく掃除をしても取れない場合や、家の外にある排水桝にゴミや油汚れが溜まっているケースでは、専門業者に清掃を依頼しましょう。
専門業者なら、排水口詰まりに有効な高圧洗浄機や専用洗剤などを用いて清掃できます。排水管自体に問題がある場合にも、修理や交換を依頼できるので安心です。


まとめ
キッチンのシンクは、ヌメリや黒ずみ、水垢、サビの3つの汚れが付きやすい場所です。汚れの種類と原因に合わせた正しい掃除方法を実践することで、いつでも清潔に保つことができます。
日常のお手入れに加えて、週に1回、月に1回の本格的な掃除を取り入れると、頑固な汚れの蓄積を防ぎ、快適なキッチンを維持できるでしょう。自分では解決が難しい排水管の詰まりや悪臭は、無理をせずプロに任せたほうが無難です。
清潔なキッチンシンクの維持に本記事をぜひ役立ててください。

