造作洗面台で絶大な人気を誇る「タイル」。
洗面台まわりを「タイル」で仕上げると、ホテルのような上品な雰囲気になり、インテリア性の高い空間がつくれます。一方で、目地に汚れが溜まりやすい・掃除が大変という声も多く、デザイン重視で採用して後悔した例も少なくありません。
本記事では、洗面台にタイルを使うメリット・デメリット、向いている人の特徴、後悔しないための注意点、掃除・お手入れ方法を詳しく解説します。タイルを使った洗面台にしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
洗面台タイルのメリット

洗面台にタイルを用いる最大の魅力は、デザイン性とアレンジの自由度です。既製洗面台とは違い、素材・色・サイズを組み合わせてオリジナル性の高い空間にできます。
デザインの自由度と高い意匠性
タイルの最大の魅力は、その種類の多さです。形状(スクエア、ヘキサゴン、変形タイルなど)、色、質感(マット、光沢)、素材(陶器、ガラスなど)を自由に組み合わせることで、完全にオリジナルの洗面台を作ることができます。
北欧風、レトロ、モダンなど、どんなスタイルにも対応可能です。
傷や熱に強く耐久性が高い
陶器や石材を焼き固めたタイルは、非常に硬度が高く、熱や水にも強いという特性があります。
カウンターの素材として利用した場合、熱いヘアアイロンをうっかり置いてしまっても、変形や変色の心配がほとんどありません。
経年劣化が少なく、味が出る
タイル自体は、経年による色あせや劣化が少なく、数十年にわたって美しい状態を保てます。
タイルによっては、時が経つことで目地の色の変化などが「味」となり、空間に深みを与えてくれることもあります。
洗面台タイルのデメリットと後悔ポイント

タイルを使った洗面台には、「見た目は最高。でも手入れが想像より大変だった」という意見もあります。後悔しやすいポイントと理由を見ていきましょう。
目地の掃除とカビ対策が必須
タイルの最大の弱点は、タイルとタイルの間にある「目地」です。
目地はセメント系の素材でできており、水や石鹸カスが染み込みやすく、湿気がこもるとカビや黒ずみが非常に発生しやすい箇所です。また、汚れが目地の奥に入り込むと、ブラシで力を入れてこする必要があり、通常のユニットバスよりも掃除の手間が増えます。
カウンターでの使用は水跳ねに注意
洗面ボウル周りのタイルカウンターは、水を使うたびに水滴が残ります。
ユニット洗面台のようにカウンターに水返し(水滴のせき止め)がない場合、水がカウンターを伝って床に垂れやすく、床材を傷める原因になります。
また、歯ブラシ立てやソープディスペンサーなどをタイル上に直置きすると、その裏側が湿気でカビやすくなるため、都度移動させる手間が必要です。
修理・補修が難しい
タイルの一部が割れてしまったり、目地が大きく欠けてしまったりした場合、素人では補修が困難です。
部分的なタイル交換や目地の補修には専門の技術が必要で、修理費用や工期がかかることがあります。
後悔しないためのタイルの選び方と対策

デメリットを踏まえて、後悔しない「洗面台タイル」の選び方を解説します。タイルの活用を検討している方は、ぜひおさえておきたいポイントです。
タイルのサイズ・カラー
メンテナンス性の観点からは、目地の数を減らすことがポイントになります。
| 対策 | 理由 |
| 大判タイルを選ぶ | タイルの面積が大きいと、目地の数が少なくなる |
| 目地の色をグレーや濃い色にする | 汚れを目立たなくさせる |
| 浴室用の目地材(防カビ・撥水)を使う | 防カビ効果や、撥水効果の高い目地材を使用する |
特にカウンターや床には、目地が少ない大判タイルが推奨されます。また、あえて薄いグレーなどの中間色を選ぶことで、汚れや変色が目立ちにくくなります。目地材は水回りに特化したものを使用すると安心です。
【メンテナンス対策】コーティングと水栓の工夫
施工完了後、タイルと目地全体にフッ素系などの撥水コーティング剤を塗布しておくと、汚れが染み込むのを防ぎ、掃除が格段に楽になります。また、壁から水が出る壁付け水栓(混合栓)を選ぶと、タイルカウンターの掃除がしやすく手間が省けます。
歯ブラシや石鹸は、壁に取り付けるタイプのホルダーや、水が切れる構造のスタンドを使って、極力タイルに接しないようにしましょう。

洗面台タイルが向いている人・向かない人

洗面台のタイルは洗面台の利用スタイルにより向き不向きがあります。
洗面台タイルがおすすめできるケース
- 洗面インテリアにこだわりたい
- こまめな掃除が苦にならない
- 造作洗面台で自分好みの空間にしたい
洗面台タイルがおすすめできないケース
- 掃除の手間を減らしたい
- メンテナンス性の高さを重視したい
- 水垢・カビの付着をできる限りおさえたい
お手入れの手間をかけても、デザイン性の高い洗面台にしたいという方には、タイルがおすすめです。
洗面台タイルの掃除方法(基本)

キレイな洗面台を維持するには、汚れが蓄積しないうちにこまめに掃除することが大切です。基本のお手入れ方法は次の通りです。
洗面台タイル掃除手順
- 全体を水で濡らす
- 中性洗剤をブラシに付け、タイル面を優しくこする
- ぬるま湯で洗剤を流す
- 乾いたクロスで水分を拭き取る
タイル自体は汚れが落ちやすいですが、目地はカビや黒ずみの原因になるため水気を残さない仕上げ拭きが必須です。 週1ペースで軽い掃除をしておくと頑固汚れに発展しにくくなります。
また、洗面室の湿気をこもらせないよう、使用後は窓を開けるか、換気扇を24時間回し続けるようにしましょう。
目地の黒カビ・黄ばみが気になるときの対処法

目地の汚れは、種類によって対処法が異なります。中性洗剤だけでは取りきれないこともあるため、汚れに応じてお手入れの方法を変えてみましょう。
| 汚れの種類 | 対処方法 |
| 目地の黒カビ | 塩素系漂白剤を塗布&放置 |
| 黄ばみ | 酸性洗剤を塗布&こすり洗い |
| 頑固汚れ | メラミンスポンジで優しく研磨 |
塩素系漂白剤を使用する場合は、有毒ガスが発生する可能性があるため、絶対に他の洗剤と混ぜないようにしましょう。メラミンスポンジで研磨する際は、素材を傷つけないよう、削りすぎない注意が必要です。
長期的な対策としては、防カビコーティングも有効です。
黒カビに関しては、次の記事で対処法を解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。
まとめ
洗面台のタイル仕上げは、デザイン性に優れ、おしゃれな空間がつくれる一方、目地の汚れや掃除の手間がネックになりやすい素材です。
こまめな拭き上げ・定期掃除・防カビ対策を前提にすれば、美しい状態を長く保てます。見た目の満足度が高いので、インテリアを大切にしたい方には特におすすめです。
タイル洗面を検討する際は、施工費・メンテナンスの負担も含めてバランスよく判断しましょう。